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#ディサロ 燦シルヴァーノ  #2021.06 

「“ゴール嗅覚”を研ぎ澄ましたディサロのJ1初得点」【マイ・フォーカス】J1第19節・仙台戦

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文=平柳麻衣

勝負を分けた重要なプレーや、選手の気になった行動など、一つのシーンに焦点をあてて試合を振り返るコンテンツ、【マイ・フォーカス】。今回はJ1第19節・ベガルタ仙台戦より。

ディサロ 燦シルヴァーノは、驚くほど冷静に状況把握ができていた。

“取るべき”前線の3選手が揃って得点を挙げ、白星を掴み取ったベガルタ仙台戦。72分の得点シーンのことだ。

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©S-PULSE

左CKで相手GKの前にポジションを取ったディサロは、「この位置だと直接自分が決めるのは難しいから、誰かのシュートがこぼれてこないかな」と考えながら様子を窺っていた。すると、GKが弾いたボールは、ペナルティエリアの外にいた竹内涼のもとへ。ディサロは自身の中に備わるストライカーとしての“嗅覚”を研ぎ澄ました。

「あの瞬間、タケくんからボールが来るって思ったんです。タケくんはフリーだったし、僕のほうを見てくれたと思う。ディフェンスラインの選手は全員ボールを見ていたので、僕はオフサイドにならないように自分の目の前のDFだけを見て、キュって体の向きを変えたら、ピンポイントでボールが来た」

相手DFと上手く入れ替わることができたが、後方から来るボールをシュートに持ち込むのは容易いことではない。それでもディサロは、ゴールが決まる可能性が最も高いであろうプレーを瞬時に選択した。

「正直、コースを狙うのは難しかったので甘くなってしまったんですけど、相手のGKは低いボールがあまり得意じゃないってことはスカウティングで聞いていました。なので、枠に入れることと、低めで、GKが触る前にバウンドするようなシュートにすることに意識を集中させて、体全体を使って押し込みました」

©S-PULSE

エスパルス加入後、リーグ戦13試合目の出場にして待望のJ1初ゴール。「うれしすぎて、テレビカメラと逆の方向に行っちゃった(笑)。それぐらいうれしかった」

中継カメラには映らなかったが、チームメイトと一通り喜びを分かち合った後、仙台の地まで駆けつけたエスパルスサポーターに向かって、オリジナルのゴールパフォーマンスである“レレマスク”を披露した。

そもそもCKを獲得することにつながったFKも、ディサロが相手のクリアボールを拾い、すかさず「チアゴ(サンタナ)にワンタッチで出そうとした」ところでファウルを受けたもの。「試合を外から見ていた時にワンタッチパスが少ないなと思っていたので、僕が入ったら良いタイミングでワンタッチを使って、攻撃のテンポを上げようと思っていた」という狙いがあってのプレーだった。

「これまでいろいろなポジションをやってきて、守備面はある程度できていたけど、足りないのはゴールに向かうこと、ゴールに直結する仕事だった。それがここ最近は3トップの右に入る機会が増えてきて、左利きなので内側を向けるし、ゴールに向かうプレーを出しやすくなった。監督が僕の特徴を理解して起用してくれているのもあるし、僕自身も監督が求めることに順応できつつある感触があります」

仙台戦では61分からの途中出場ながら、得点だけでなくサンタナの決勝点でアシストも記録した。

「今までもずっと『チームのために』って動いてきましたけど、それがゴールやアシストにつながり始めているのは良い傾向。3トップの右は、もしかしたら僕にとって“天職”なのかもしれない」

チーム戦術を理解し、チームメイトとの連携も深まってきたなか、3トップの一角で躍動し始めたディサロ。彼がストライカーとしての本領を発揮するのはここからだ。